ナチスのラジオ戦略
今回はナチスのラジオでプロパガンダを行っていたことについて解説していきます。
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ナチスはラジオ番組を通じて国民にナチスの考えを植え付けていきました。
ラジオが庶民には手が出せないほど高価だったので、ナチスはラジオ制作メーカーを28社集めて安価なラジオを優先的に開発させました。
通常価格の半値以下の安さで販売されたラジオは大反響を呼び、数年でドイツの全家庭の7割が持つほどになったのです。6年間で販売台数は700万台を超えました。
ナチスは安価なラジオを作って宣伝活動を行いました。直接人を集めて集会をすると場所も時間もかかるからラジオを活用したのです。
軍需大臣のアルベルト・シュペーアがニュンベルク裁判の最終陳述で「ラジオと拡声器のような技術的な装置を通して8000万の人々が独立した考えを奪われた。それだけ多くの人々を一人の男の意志に服従させることは、こうした装置によって可能になった。」と発言しました。
つまり、国民を洗脳する手段としてラジオを利用することは大成功でした。
ラジオがあっても国民が聞いてくれないと意味がないので、国民ラジオの時間と言ってすべての者が仕事を中断して全国民がヒトラーの演説を聞くように仕向けました。どこでどのようにラジオ番組を聞いたかの報告も求められたのです。
ナチスがラジオで政治的なことばかりを喋っていたわけではなく、一般教養番組も放送していました。
女性向けの番組で洗濯の仕方や料理のレシピを紹介していのです。
女性は男性を奉仕する存在だとナチスは考えており、家事を上手にこなすことは女性の基本だと思っていました。料理は健康で強い体を作る目的があったのです。
一般教養番組でもナチスのメッセージが込められていたことが分かります。
ラジオ番組を通じて国民にナチスの考えを植え付けていました。
ただ、ベルリンフィルの演奏や純粋に楽しめる番組も提供して大衆が喜ぶ内容もあったため、ナチスのメッセージも受け入れやすかったのです。
最後まで読んでくださってありがとうございました。